多汗症

多汗症とは

多汗症とは、「汗が多く出る状態」のことです。

分類

全身性多汗症

全身性の場合には、内科的な疾患と関係している場合があります。甲状腺の機能異常などの検査をします。

局所性多汗症

「手に汗握る」という表現がありますが、人は緊張すると、手や腋の下、額など部分的に汗をかきます。この部分的な発汗が多いものを局所性多汗症といいます。これは、温度に反応した場合や、緊張などの精神的な反応によって起こるものです。
汗がたくさん出て人と握手ができない、ペンを持つ手がいつも湿っている…など、深刻な悩みの方から、洋服の腋に汗がにじむのが気になる。と、おしゃれを気にする方と、幅広く治療をお受けになっています。

治療

クリニックでの治療

ボツリヌス毒素の注射

汗を多くかきお困りの方には、とても喜ばれている治療法です。男性は、特にお仕事中、カラーシャツのワキの部分に汗がにじんで、スーツのジャケットを脱ぐ際に不快に感じる方も多いようです。効果は、約3~6ヵ月です。一年を通じてお受けになる方、夏の時期だけお受けになる方、とそれぞれです。
エクリン腺からの発汗を抑える効果が非常にあります。
繰り返しの治療で、効果を維持することが可能です。痛みは、局所麻酔のクリームを用いますので、ほとんどありません。安全で効果的な方法です。

内服治療

自律神経調整薬

過剰な交感神経の緊張を抑えます。

外用治療

塩化アルミニウム水溶液

外用薬としては、最も効果の高い成分です。

日常生活の注意事項

ワキガだと言ってクリニックを訪れる方のほとんどが、ワキガではなく、多汗症です。汗をかくと、バクテリアが繁殖し、臭いが生じることがあります。汗をかいたら、ぬれたタオルで拭くなどして、清潔に保つことを心がけてください。
ストレスやタバコ、飲酒も原因になる場合があります。