水虫

水虫は、「白癬菌」というカビ(真菌)の一種の感染症です。

白癬菌とは

私たちの周りのいたるところに存在しています。乾燥した皮膚にカビが付着したとしても、洗い流したり、自然に落ちて感染するということはありません。しかし、皮膚が湿った状態であれば、定着しカビは増えていきます。特に、プールや公共浴場など、湿った環境に多く存在します。しかし、不特定多数が出入りするような場所であれば、湿っていない場所にも存在しています。また、家族の中で感染する場合も多くみられます。家族の一人がかかったら、スリッパやお風呂のマットを共有しないなど、他の家族にうつさないよう注意が必要です。

足の皮膚に感染した場合を“足白癬”、爪に感染した場合を“爪白癬”といいます。

◎足白癬

足白癬には、3つのタイプがあります。

趾間型

足の指の間が、かさかさして、皮膚が剥ける

水疱型

小さな水疱ができる。

角化型

足の裏、特にかかとが硬くなり、ヒビが入ることもある。

◎爪白癬

白癬菌は爪にも感染します。爪に住み着くと、どんどん増殖していきます。爪のケラチンを栄養に生き続け、どんどん増殖していきます。すると、白く厚くなり、1ヵ所の爪だったのが、2ヵ所、3ヵ所と増えていきます。また、放っておくと菌はばらまかれ、足だけではなく他の部分( “体部白癬”、“股部白癬(たむし)”)、さらには周りの人にもうつしてしまうのです。

治療

足白癬

抗真菌剤の塗り薬です。外用を毎日続ける必要があります。治療を開始すると、発疹は早いうちに改善したように見えます。しかし外用の期間は、3~6ヶ月は必要です。
治療中、および治療後のスキンケアとしては、よく洗いよく乾燥させることが大切です。

爪白癬

足白癬と同じ、抗真菌薬を使うのですが、爪白癬の場合には、抗真菌剤の内服が治療の基本です。内服の期間は、3ヶ月~1年と根気が必要です。それは、白く変化してしまった爪を、正常な爪に置きかえる治療のため、爪の伸びる期間に応じて内服治療中は続けなければいけないのです。
内服には、定期的な血液検査が必要です。安心して治療が続けられるよう、ご協力をお願いします。また、内服が出来ない方には、塗り薬を用います。これは、爪になかなか浸透しないため、内服治療に比べて効果はかなり落ちてしまいます。しかし、広がる予防のためにも大切です。