院長コラム

皮脂分泌をPDT照射で止める

暑くなり皮脂分泌も多い時期になってきました。汗と皮脂が混ざり合ってべたつきが気になる、という方も少なくないのではないでしょうか。

過剰に分泌された皮脂は肌のべたつきやメイク崩れだけでなく、毛穴の開きや詰まり、ニキビの原因にもなってしまいます。今よりも皮脂の分泌が抑えられたら肌の調子も改善し、べたつきが気にならなくなって過ごしやすくなると思いませんか?

今日は当院で開院以来20年以上にわたり人気のあるPDT(フォトダイナミックセラピー)照射についてご紹介したいと思います。皮脂腺に直接働きかけてくれる治療法です。

PDTは光線力学療法で、ニキビの根本原因である過剰な皮脂の分泌を抑える画期的な治療法です。皮脂腺を破壊するので目に見えた効果が期待できます。

ですが、一生皮脂が止まっているというわけでありません。時間の経過とともに皮脂腺は復活してくるので状態に合わせて数回連続してお受けいただくのがお薦めです。また皮脂が止まっている間に毛穴のお掃除(圧出)やピーリング、ご自宅でのスキンケアの見直しをして肌質を整えていきます。

皮脂腺に働きかけ皮脂の分泌を一時的に減らしてくれるので、繰り返してニキビができる方や肌質を根本から改善したい方にとてもお薦めの治療法です。皮脂分泌が少なくなることで得られるメリットはたくさんあるんです。

  1. 新たなニキビを予防
  2. すでにできているニキビの(コメドも炎症を起こしているニキビも)改善促進
  3. 肌のテカリが減りメイク崩れ防止
  4. 皮脂分泌が抑えられることで毛穴も目立ちにくくなる
  5. 過剰な皮脂が原因の皮脂臭も改善

私も昔は皮脂分泌が気になっていて、20代の頃などは顔や背中などに繰り返しPDT照射を行っていました。朝起きた時の肌がさらっとしていることに感動を覚えたことをよく覚えています。PDT照射で確実に肌質が変化したと思っていて、自分が開院する時には絶対にPDT照射を取り入れようと思っていました。

PDT照射後の経過についてですが、照射後すぐに皮脂が止まるわけではありません。直後から1週間くらいは今までよりも皮脂が出ててしまう、という方もいらっしゃいます。しっかりと効果を感じ始めるのは照射後、約1週間後〜からです。

持続期間は個人差がありますが1〜2ヶ月程度です。元々の皮脂量にもよりますが、皮脂腺は時間が経過すると復活してくるので定期的に何度か繰り返し受けていただくことで効果の持続期間が長くなります。

ご質問の多い、痛みや副作用についてもお伝えしておきます。

施術中はその方の肌状態や皮脂量により異なりますが多少の熱感やチクチク、ヒリヒリ感などの刺激を感じるという方が多いです。特に炎症したニキビがある部位や、皮脂の量が多い部位は刺激を感じやすいとされています。ですが、ほとんどの方は我慢できる程度です。

照射後についてですが、照射直後〜数日間は、赤みや腫れがほとんどの方に出現します。この反応も元々の皮脂量などによって個人差が出るのですが、多少は必ず出るものとご理解いただければと思います。そして一時的にニキビがでたり、皮脂が増えることも多いです。これは好転反応と呼ばれるもので通常は数日で治ります。約1週間ほどで皮脂の減少を感じられると思います

皮脂が止まる画期的な治療ではありますが、大事なご予定の直前などは控えていただき余裕を持って2週間前位にお受けいただくのがベストかなと思います。